リハビリの現場では認知症の方、
認知症というほどではないけども年相応に認知機能が低下してきたな
という方はよくいらっしゃいます。
認知症に対してはリハビリが効果的とは言われますが、
実際にどのようなリハビリが提供されるのかというと
- 認知刺激療法:色々な会話をしたり、触覚や嗅覚などいわゆる5感を刺激して脳を活性化させる。
- 回想法:最近のことは忘れていても昔のことは覚えているという特徴を活かして昔の思い出を話してもらう。
- 音楽療法:懐かしい歌や音楽を聴かせる。
- リアルオリエンテーション:日常生活の中で本人の生活背景にあった現実的な会話をする。
と様々な方法がありますが、
それ以外にも我々リハビリ職、特に理学療法士にとって最も馴染みが深い、
むしろ本懐ともいうべき
「運動療法」
が最も効果的である可能性があるのです。
認知症の最大の原因は、日頃の運動不足にある?
認知症の中でもその約7割を占めているのがアルツハイマー型認知症ですが、
アメリカの研究では認知症の最大にリスクファクターはなんと
「運動不足」
だということが示されています。
実際、日本の厚生労働省の研究でも
軽度の認知症グループに運動を行わせたところ、
10か月後には認知機能が明らかに回復した
という報告もあります。
運動療法で海馬の萎縮は防げるのか? | エポック訪問看護ステーションのリハビリ
脳の中で記憶に関わる部位はどこだか知っていますか?
そう。
海馬ですね。
認知症の方はこの海馬が萎縮していきます。
運動によって海馬の容積が増加するということがわかっており、
有酸素運動をすることで1年後には海馬の容積が2%も増加した
という報告もあるくらいです。
また海馬の容積以外にもBDNFという新しい神経細胞を作る手助けをしたり、
学習機能の向上を促す物質があるのですが、
このBDNFも運動によって海馬周辺に大量に増えることも明らかになっています。
さらに運動をして筋肉が収縮すると筋肉からマイオカインという
たくさんの種類のホルモンが分泌されます。
この時に分泌されるマイオカインの1つが前述のBDNFです。
BDNFの他にもIGF-1という物質も脳に影響を与えるのですが、
脳内で神経細胞を活性化したり、BDNFの受け皿を増やして学習能力を強化している
と言われています。
エポック訪問看護ステーションでは、認知症のケアにも看護とリハビリの連携で取り組んでいます
冒頭でも書いたように
リハビリの仕事では高齢者の方のリハビリを担当することも多く、
その中には認知症の方も多くいらっしゃいます。
一般的には身体機能を上げるために行われると思われている運動療法で、
認知症を改善させることができるとしたらとてもワクワクしますね。
しかも、下半身の筋肉から主に分泌される上に強い負荷が必要なわけではなく、
ほんの少し速く歩くとか階段を使うといった
ちょっとした運動でも分泌されることがわかっています。
難しい特殊な運動をするのではなく、
「ちょっと散歩してみましょうか。」
と外に出て、お話ししながら歩くのが認知症には1番良いのかもしれません。
リハビリの可能性を探して、
日頃の関わり方やアプローチを改めて考えたいと思います。
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