リハビリ 制度

【訪問看護】在宅で装具をつけて生活する場合に知っておきたいこと

訪問看護を利用される方の中には、

杖を購入したり、ベッドなどの福祉用具をレンタルしたりする他に、

補装具というものを作成・購入される方も多くいます。

 

動かしにくい部分を補い、より自立した生活を送るためにとても大切なものばかりです。

 

正しく管理し、一番良い状態で使うことが必要ですが、補装具についての知識が少ない利用者様も多く拝見します。

 

【在宅生活を送る上で知っておきたい】補装具とは

補装具とは、

「障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、長期間にわたり継続して使用されるものその他の厚生労働省令で定める基準に該当するものとして、義肢、装具、車いすその他の厚生労働大臣が定めるもの」(障害者総合福祉法第5条第 24 項)

とされています。

  1. 身体の欠損又は損なわれた身体機能を補完、代替するもので、障害個別に対応して設計・加工されたもの
  2. 身体に装着(装用)して日常生活又は就学・就労に用いるもので、同一製品を継続して使用するもの
  3. 給付に際して専門的な知見(医師の判定又は意見)を要するもの

(伊丹市HPより抜粋)

 

【主な補装具の種類】

視覚障害等盲人安全杖・眼鏡(色めがね以外)・義眼
聴覚障害等補聴器
上肢・下肢障害等

上肢・下肢・四肢機能全廃

難病患者等

義手・義足・装具・車いす・電動車いす・歩行器・歩行補助杖・座位保持装置・重度障害者用意思伝達装置 など

 

今回は、訪問看護・リハビリの現場でよくみる下肢装具についてお伝えします。

 

訪問看護でよく見る下肢装具①オルトップ

(画像:田村義肢製作所)

オルトップは、国内で処方されている下肢装具のベスト3にはいります。

プラスチック製であり、既製品でもあるため、注文したらすぐに届きやすいです。

かなり軽くてコンパクトのため、在宅でもよく見る装具です。

靴もある程度は普通のものを履くことができます。

ただし、制動力が弱いため、重い麻痺などに対しては適用ではありません。

 

訪問看護でよく見る下肢装具②シューホーン

オルトップよりも少し大きめの印象ですね。

背屈角度や足首固定の強さなどは、

初期の注文の時点で技師装具士にトリミングで調整してもらう必要があります。

(後から調整しようと思えばできますが、あんまりおすすめしません)

 

訪問看護でよく見る下肢装具③支柱付き短下肢装具(SLB)

(画像:田村義肢製作所)

靴に支柱がついていて、脛のあたりで固定するような作りになっています。

かなり制動力が強く、足部の尖足やある程度の膝の動揺に対しても対応してくれます。

ただし、重い・履きにくい・ゴツイの三重苦のため、

在宅では敬遠されることもしばしばあります。

 

訪問看護ではあまり見かけない下肢装具 長下肢装具

(画像:田村義肢製作所)

太もものあたりまで固定できる下肢装具です。

主に治療用の装具として急性期~回復期のリハビリで使用されることが多いです。

日常生活上はほとんど使用されることはないといえますが、

在宅においても、長下肢装具を使用し、立位練習や歩行練習を行う場合もあります。

廃用症候群の予防や、下肢筋力の増強、自律神経障害の改善など、

寝たきりの方に対する立位練習の効果はたくさんあります。

 

在宅で下肢装具をつけている時に注意しておきたいこと

下肢装具をつける上で気をつけたいこととのNo.1は、

摩擦・ムレによる皮膚状態の悪化です。

 

入院中は、装具をつけるのはリハビリの数時間だけ、

それも履いたり外したりするので、実際に装着している時間はそれほど多くないでしょう。

 

しかし、在宅に帰るとなると、

トイレに行くとき、食事をする時、ちょっとした移動でも装具をつけなくてはいけませんから、

必然的に付けっぱなしの状態になります。

 

長時間の圧迫と摩擦、通気性の悪い状態が重なることで、

皮膚が赤くなる・皮がむける、ひどくなると褥瘡のような状態となることもあります。

 

装具を装着している部分は常に清潔を保ち、爪などが当たる場合は切りそろえる必要があります。

訪問看護では清拭や爪切り・足浴など、保清に関わるフォローをすることもできます。

ご自身やご家族だけでは難しい場合は相談しましょう。

 

訪問リハビリの中でこまめに装具のチェックをしましょう

介護保険により貸与される福祉用具は、

専門の福祉用具専門相談員による定期的なチェック・管理がされているため、

破損や不調による事故を予防することができます。

しかし、肢体不自由者に提供される補装具は、

業者側が作成・修理直後の保守点検や行政による観察を行うとされていますが、

現実的には全くの放置であるといっても過言ではありません。

 

長期間補装具をチェックせず放置していると、

  • 部品の劣化に気づかず壊れて怪我をしてしまった
  • 装具を作成した時から、足部の形が変わってきたため、装具が当たって痛い

などのリスクが生じてきます。

 

理学療法士や作業療法士がリハビリで訪問した際に装具の状態・利用者様の患部の状態をチェックすることが必要です。

 

修理が必要な場合は、専門の技師装具士と連携することで、修繕箇所が明確になり適切な対応を取りやすくなります。

 

 

装具が壊れてしまった・新しく買い換えたい時

装具を作る際も修理をする際も、市町村で補助給付を受けることができます。

申請には1~2か月かかることのあるそうなので、余裕をもって手続きを進めることが大切です。

 

 

障害者が市町村長に申請し、更生相談所等の判定等に基づく市町村長の決定により、補装具費の支給を受けます。

補装具費の支給には償還払いと代理受領方式があります。

 

償還払いとは、市町村から補装具費の支給決定を受けた後、利用者様自身が一旦費用全額を支払い、後日、自己負担分を除いた支給額を市町村に請求して還付してもらう方法です。

代理受領とは、その費用を市町村が直接補装具業者に支払う方法です。利用者は自己負担分の金額のみを支払えばよいことになります。

償還払いの場合一時的に高額な費用を全額支払うことになるため、一般的には市町村による代理受領方式が選択されることが多いです。

 

エポック訪問看護ステーション伊丹は装具に関わる困りごとに対しても対応します

エポック訪問看護ステーション

伊丹・尼崎・川西・宝塚を中心として、

地域の皆様の健康と安心のため、

利用者様が「その人らしく生きる」手段を共に模索し提供してまいります。

 

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